2018年12月27日放送のMBS/TBS『プレバト』俳句コーナー。名人・特待生だけの特番「冬麗戦」の予選に特待生8名が参加。
上位4名が予選突破し、冬麗戦の本選に出場できる。名人たちは予選シードなので、予選で俳句は詠まず、コメンテーター的に出演していた。
写真のお題は「年末の満員電車」。
実際に番組で使われた写真を転載。
では、紹介・発表された順に出演者が詠んだ句をどうぞ。
第4位(予選通過): 千賀健永(特待生1級、ジャニーズ キスマイ)
前年度の冬麗戦は優勝したので、ディフェンディング・チャンピオン。
しかし予選制度が導入されてからは予選突破したことがなく、今回が初。本人、大喜び。
【本人作】: 犬ひとり 霞が関は 大晦日
【添削後】: 添削ナシ
作者の意図:
- 霞が関は普段はビジネスマンで人が多いが、人がいない。
- 犬を擬人化。犬が独りだけで歩いてるぞと。
添削のポイント:
- 擬人化がうまくいっている。でも霞が関「は」が気になる(横尾コメント)。
- ⇒通常は「の」だけど、実況中継をしている風にしたかったので、「は」(千賀回答)。
- 今聞いて、「は」は限定している助詞なので、まあまあかなと(東国原コメント)。
- 飄々とした味わいが出ている。官公庁の人のような顔をして犬が歩いている。
- 言葉に重なっているところがどこにもない。
- 「の」ではなく「は」だと、いつもとは違ってという強調の意味になる。どちらが良いというより、作者の意図。意図通りに選択できている。エライエライ。
💡 千賀のこれまでの俳句まとめは、こちら
第7位(予選敗退): 松岡充(特待生4級、ミュージシャン)
松岡はこれまで本選出場できず、全て敗退。
【本人作】: 地下鉄を 這い出吸いたる 冬銀河(発音は這い出吸いたる=はいですいたる)
【添削後#1】: 地下鉄を 這い出て冬銀河 吸いぬ(今吸ったの意味)
【添削後#2】: 地下鉄を 這い出て冬銀河 吸わん(これから吸おうの意味)
【添削後#3】: 地下鉄を 這い出て冬銀河 吸い込む
⇒吸い込むを選びたい(松岡選択)
作者の意図:
- 息苦しい満員の地下鉄を早く出たいと思う。ようやく出ると、冬空。深呼吸。
添削のポイント:
- 理解に苦しむよね(梅沢コメント)。
- 困りますよね~(ミスターこばんざめ、村上コメント)。
- ⇒具体的に言え!(外野から村上に非難)
- 「吸いたる」が下五の冬銀河に、「這い出」が上五の地下鉄に係っているから(村上補足コメント)。
- 村上の指摘の通り。
- 「這い出る」という複合動詞は良い。「冬銀河を吸う」は大げさにも聞こえるが、肺の膨らみや冷たさが感じられる。発想はよい。
- でも位置。特に「吸いたる」の位置。タバコでも吸うのかと誤読する人が出てくる。
💡 松岡のこれまでの俳句まとめは、こちら
第6位(予選敗退): 岩永徹也(特待生5級、俳優・モデル)
予選敗退2連続。
【本人作】: 雪明かり 辿り夜汽車は 寝床へと
【添削後】: 雪明かり 辿り夜汽車は 眠りへと
作者の意図:
- 広い雪原に夜の電車が近づいて、終点に近づいている。
添削のポイント:
- これじゃ分からない(東国原コメント)。
- うーん、なんか足らないなぁ(村上コメント)。
- ストレートに書けばいい。「眠りつく」とか(梅沢コメント)。
- 美しい光景を描こうとしているんですよ。でも、読んでいくと「寝床」がひっかかる。意図を聞くと、寝床は車庫のイメージなんでしょうかね? その比喩が鮮度を落としている。駅に近づくだけでなく、寝床に入っていくというところまで17音に入れるのは無理がある。
- 「眠りへと」に変えることで、梅沢おっちゃんが言うように、「雪明かり」の季語がキレイになる。
- 夜汽車も、そして乗客も眠っていくという意味になっていく。こうしてたら、犬よりも上だったかも。
💡 岩永のこれまでの俳句まとめは、こちら
第2位(予選通過): ミッツ・マングローブ(特待生2級、女装家・タレント)
初めて予選通過。
【本人作】: 吊り革の師走 遠心力に耐へ
【添削後】: 添削ナシ
作者の意図:
- 満員電車で座れない。カーブを通るたびに吊り革につかまって遠心力に対抗している。
添削のポイント:
- 俳句にしづらい「遠心力」という言葉をうまく使っている(東国原コメント)。
- 吊り革というモノしかないのに、場所が分かる。
- 次に思いっきり季語を持ってきている。ここまでで兼題の写真がシンプルに見えてくる。
- 大きなカーブに差し掛かって、吊り革をぐっと握り直しているに違いない。読み手も握る追体験ができる。
- 破調も内容に合っている。
💡 ミッツのこれまでの俳句まとめは、こちら
第1位(予選通過): 中田喜子(特待生1級、女優)
3大会連続の予選通過。
【本人作】: 連覇のさきぶれ 沸き立つ初電車
【添削後】: 添削ナシ
作者の意図:
- 年末から年始の電車に発想をとばした。
- 秩父宮ラグビー場で準決勝がある。ひょっとしたら勝てるかもしれない、という一団に地下鉄で会ったことがある。
添削のポイント:
- ラグビーって書いてないから、オシャレだなと(梅沢コメント)。
- 僕は駅伝の青山学院かと思った(東国原コメント)。
- うまいです、本当に。連覇から始まる言葉の力強さ。スポーツだろうな。去年勝っているのもわかる。期待やワクワク。でも映像がない。そこから初電車という季語が出てきて、映像が立ち上がって来る。
- どういうスポーツ、どういう集団なのか、読み手の経験から想像される。
- 勢いのある言葉が破調のしらべに合っている。
- 馴染みが無いかもしれないけれど、「初電車」、「初鏡」など、初の字がつく季語がある。
💡 中田のこれまでの俳句まとめは、こちら
最下位第8位(予選敗退): 石田明(特待生2級、お笑いコンビ ノンスタイル)
今年度の金秋戦では予選1位だが、まさかの最下位。
【本人作】: 電車吐きたる 人人人人人 年の果(発音は人人人人人=ととととと、年の果=としのはて)
【添削後】: 年の果 電車は人を 吐く吐く吐く
作者の意図:
- 電車から人が吐き出るように出てくる。いつもと違うコミカルな明るさ。人を見て年末だと気づいた。
添削のポイント:
- 人? 全然分からない。とととととって何?(フジモンコメント)
- 人って漢字が絵として人の形なのよ。そのチャレンジが面白い(東国原コメント)。
- チャレンジとしては認めたいと私も思う。字面を並べるのも俳句のテクニックである。
- 問題点は2つ。1つ目は、読む人は「トトト」ではなく「ひとひとひと」と読んでしまう。でもルビを振るのも野暮。
- 2つ目は、映像を持たない時候の季語が最後に来るのが、得か損か。私なら上五に「年の果」を持ってくる。
- 「人」ではなく、「吐」を重ねた方が良いのでは? 動詞を並べることで動きを出す。
- (添削後の句を見て)すごくいいなと思いました。悔しいです(石田コメント)。
💡 ノンスタイル・石田のこれまでの俳句まとめは、こちら
第5位(予選敗退): 立川志らく(特待生2級、落語家)
前回予選通過だが、今回は及ばず。
【本人作】: 働くと 書くだけの為 日記買う
【添削後】: 働くと 書く為だけの 日記買う
作者の意図:
- 日記を買っても忙しいので、書くことが無い。何の仕事をしたとかしか書けない。思いを書けない。自分の体験を書いた。
添削のポイント:
- 「日記買う」という季語。ポジティブや希望の季語。そこにあえて逆張りのネガティブ。自分は発想は好きですよ(東国原コメント)。
- 語順が失敗したかな(梅沢コメント)。
- 小さなミスは語順。梅沢おっちゃんの言う通り。ただし、どこが語順のミスなのか言っていない。おっちゃんは、分からないんだもんねぇ(イジリ声)。
- 生活者としての実感があるのが良い。しみじみといい。
- 「働く」と「書く」、2つの動詞があるが、最後の季語に着地している。
- 語順を変えるのは、たった1個だけ。
- 「だけのため」が散文的。~のために買います、という買う【行為】。でも語順を逆転させると、日記という買った【モノ】。これを変えていれば、犬には完全に勝っていた。
- (添削後の句を見て)トイレで繰り返した時に、あっそうだと気づいたが、提出した後だった(志らくコメント)。
💡 志らくのこれまでの俳句まとめは、こちら
第3位(予選通過): 千原ジュニア(特待生1級、お笑い芸人)
【本人作】: ヘビメタの 担ぐギターと 破魔矢かな(発音は破魔矢=はまや)
【添削後】: 添削ナシ
作者の意図:
- お正月、いろんな人がいる中で。金髪・革ジャン、ギター片手に、日本の伝統的な破魔矢。みんなにお正月が来たのがいいなぁと。
添削のポイント:
- いいですねぇ。750cc(ななはん)からヘビメタに行きましたの? やりましたねぇ(フジモンコメント)。
- 兼題写真から、新年あけたらどうなっているかというのも一つの発想。
- 人物、動作、モノそして最後に季語が出てくる言葉。
- さらに対比が良い。ヘビメタギターから、破魔矢が出てくる。かつ、担ぐ(大き目の物)と破魔矢(軽い物)の対比も小さく仕込んでいる。
- 最後「かな」で季語をクローズアップしている。
- 飄々とした楽しい光景。
💡 ジュニアのこれまでの俳句まとめは、こちら
♠個人的な感想(総括)
タイトル戦なのに、久々に「予想の範囲内の句」がズラリと並んだというのが第一印象。
1位 中田の句について
特に中田の句が1位というのは、解せなかったなぁ。表現が新春スポーツの実況中継っぽくて、手垢がつきすぎている。しかも説明的ではないか。何を見て「連覇のさきぶれ」だと感じ取ったのか?を描写しないと。しかも「沸き立つ」って、夏井先生が常日頃、凡人が使いたがる動詞「燃える」「舞う」あたりと大差ないし。
これなら4位ぐらいで良かったのではないか、というのが私の実感だ。
2位 ミッツの句について
ミッツの句は「遠心力」の言葉の効率性の高さが奏功した句。この一言でカーブでの人混みの重さがずっしりくる。
また「吊り革の師走」の助詞「の」の使い方が、いかにも俳句らしい。この表現は散文的に表現すると、「師走に電車に乗って吊り革をつかんでいる」という意味になる。これを短縮するために、凡人だと「師走の吊り革」と語順を逆にしがちだ。しかし助詞「の」は、後ろに来る語の方に意味的な重きが置かれるため、これでは吊り革という小物にフォーカスしてしまい、しかも遠心力というキラーワードと近づきすぎて、効果を減じてしまう。
むしろ助詞「の」の後ろに「師走」を持ってくることで、カメラワークが小物の吊り革から、広い車内全体に広がる。寒くなる季節、コートで着膨れして尚更車内は混雑しているだろう。
そんな全体像から、急に「遠心力」という言葉が出てくるので、ドキっとする。上手い語順ではないか。テクニック的にも中田より上だと思うんだがなぁ。
3位 ジュニアの句について
なんだか平成らしい句だな、と感じた。ヘビメタと言えば1970年代が全盛期。世界的に冷戦の緊張が高まる時代だった。それが今となっては時代背景はガラリと変わり、ヘビメタが形骸化したかのようだ。
ヘビメタと言えば、皆さんはどのような人物を想起するだろうか? 私は英国のロック/ヘビメタの雄、Led Zeppelin(レッド・ツェッペリン)を思い出す。
Zepと言えば、ヘビメタ先駆者の御三家の一角として位置づけられているバンドだ。1960年代後半に結成され、ジミー・ペイジは偉大なギタリストランキングで必ず名前が挙がる。2018年はQueen(クイーン)の列伝映画『ボヘミアンラプソディー』が興行的にも評価的にも注目された年だったが、あのクイーンがZepを「崇拝している」と語るくらいの名バンドで、当時はポップ調だとビートルズ、ロック調だとZepと双肩するほどだった。
是非皆さん、Zepの『Kashmir』(カシミール)という曲をYouTube公式チャンネルで見てみて欲しい。
➡ 1979年のライブ、2007年のライブ(見た目は老けたが音楽性は衰え知らず)
実は楽曲自体はカシミールと関係ないのだが(笑)、インド=パキスタン紛争の象徴とも言えるカシミール地方の不穏さがひしひしと伝わってくる1曲だ。
もう、こういう楽曲を作れるバンドは出てこないだろうし、平成のヘビメタくんは魔除けの破魔矢なんぞ持ってしまうのだろうなぁ。平和の素晴らしさと共に、一抹の哀しさを感じてしまった。
4位 千賀の句について
番組中では作者の千賀が「犬」扱いされてバカにされていたが(バラエティなので、もちろんイジられるのは美味しい)、この句は霞が関にどれだけ土地勘があるかで鑑賞の仕方が変わってくるのではなかろうか?
Image Source: 国土交通省(左側の緑が日比谷公園、手前が皇居とお濠で、北側(皇居側)から官庁街を撮影した様子)
霞が関(中央官庁街)というのは、平日にはデモがしょっちゅうある。ビル内に居ても騒々しいし、官庁ビル群の向かいの日比谷公園にデモ活動者たちが陣取っていて、公園なのに心落ち着かない。また、特に経産省(原発反対デモ)や、厚労省(労務問題または薬害問題デモ)のビル前は危険地域だ。そんな中、地味な格好をした生真面目・長時間労働の官僚たちや、ロビイストたちが行き交う街だ。
参考: 【特集】経産省前脱原発テントが撤去された日(5年間反対運動のテントが張られていた)
Image Source: 朝日新聞WEBRONZA
ところがさすがに年末年始ともなると、路上は人気が少なくなる。日比谷公園が公園らしさを取り戻し、急に空気も澄み渡ってくる。そこにお犬さまが君臨するというシュールさ。「犬」をどのように捉えるかで、俳句が様々に解釈できるのが面白い。
例えば「犬ひとり」=大晦日なのに残業で出勤している一部の可哀そうな官僚と捉えた場合。政界の大きな歯車に振り回される下僕のような悲哀が感じられる。
また「犬ひとり」=ペットの犬が空いている霞が関界隈を飼い主と散歩している光景とも読める。私なんかは、江戸第5代将軍・徳川綱吉が出した「生類憐みの令」まで想起してしまう。犬を捨てるのは重罪であり、まるで犬が人と同程度の地位に格上げされた感が、犬「ひとり」という表現と重なるので。現代も「お犬様」ブームですな。
参考: 【 本当はいい将軍だった!? 】徳川綱吉と「生類憐みの令」(歴人マガジン)
5位 志らくの句
うん、これは川柳あたりでやって下さい。
夏井先生はリアルだと評したが、私にはありきたりにしか思えなかった。だって、忙しいから日記に書くことがないって、たんなるボヤキじゃん。
6位 岩永の句
年齢の割に、渋めの光景を詠むことが多い岩永。作者名が明かされていなかったら、これは岩永ではなく中田の句と言われても、判別つかないのではないだろうか? この句から、私は宮沢賢治ワールドの美しい光景を何となく想起した。
私はこの句で「辿り」と「へと」の組み合わせが気になった。まず動詞の「辿り」だが、これは主語が夜汽車であるから、主役は夜汽車。
でも夏井先生の写実好みだと、主語を季語の雪明かりに据えて、雪明かりが夜汽車(目的語)を「導く」という構文にするのかな?と私は予想していた。おっと、外れましたなぁ。
しかも夜汽車が「辿り」、そして「~へと」と書かれると、ある程度の時間の流れと移動距離が表現される。夏井先生は割と時間経過を短く抑える傾向があるため、「~へと」を削るのではないか?と私は予想していた。はい、これも外れましたなぁ。
7位 松岡の句
村上の指摘と同じことを私も感じた。「這い出吸いたる」だと、這い出る動作と、吸う動作が連なっているように読めてしまう。でも本来は、1. 這い出る、2. 冬の銀河を見る、3. 銀河を吸い込む、という動作の順番なので、這い出ると吸うの動作の間に冬銀河が入らないと意味が通じづらい。
さらに、添削後の句も少し気になった。もろ散文的じゃないですか! まず上五の「を」のつなぎ方がやや野暮ったい。そしてリズムと漢字・平仮名のバランスを整えるために「這い出『て』」を入れたわけだが、このつなぎ方も説明的。
しかも、発想が少し手垢がついていると感じた。川端康成の名著『雪国』の冒頭文「国境の長いトンネルを抜けると雪国であつた」と近いイメージというか。
8位 石田の句
サザエさんのエンディングの逆バージョンが脳裏の浮かんだのは私だけ?
Image Source: 【奇妙】サザエさんのエンディングの「家に飛び込むシーン」。。。あれなんだかおかしくないですか??(Academic Box)
たしかに「人人人人人」と書いてトトトトトと読ませるのは、ややムリがある。しかし夏井先生の添削の方向性にも、どうも違和感がある。
まずは語順。おそらく石田は「人」をトと読ませ、「年の果」もトなので、音のつながりを意識したのではないだろうか? つまり、人々の活動の集積によって今年が成り立っており、その今年が終わろうとしている、という意味のつながりだ。しかし夏井先生は、この音や意味のつながり、そして「果てる」という余韻の感覚を台無しにしてしまった。
続いて季語の選び方。私ならば「年の果」という時候の季語ではなく、「年果てる」という季語に変えた上で、下五に持っていきたい。「果てる」という動詞にした方が、年末のひっそりとした厳かな空気の流れを出せたし、乗客が降車した後の文字通り「もぬけの殻」となった電車のシュールさが表現できたのではないだろうか?
つまりは「年の果」だと「年末」と同じ意味で、季語としての瑞々しさがなくなり、単なる時期情報に過ぎない。主役は季語ではなく、あくまで人々ということになる。
おそらくはこれを嫌って、夏井先生は季語の存在感を上げるべく、上五に持ってきたのだろうが、ぶっちゃけ大差ない。
これに対し、下五のまま「年果てる」に変えれば、人や電車が役目をひっそり終えるという映像が立ち上がって来るので、下五の余韻にぴったりだ。「吐く」という動詞ではなく、吐き終わった後の「果てる」という動詞の方が、年末にぴったりではないか。
(ただし作者の意図した「コミカルさ」はなくなって、シュールさが強まってしまうのだが。)
💡 今年度の冬麗戦決勝戦のまとめは、こちら。
💡 昨年度2018年1月4日放送の冬麗戦(予選会なし)のまとめは、こちら。
💡 他の放送日の俳句まとめをご覧になりたい方は、タグの「プレバト」をクリック!
推敲お疲れ様です。
個人的に今回の順位は
1位は2位より季語の存在価値がある
2位は3位より言葉選びをチャレンジしている
3位は4位より発想力が上
4位は5位より傷が無い
5位は6位より傷が浅い
6位は7位より情景が伝わりやすい
7位は8位より書き方が美しい
8位は7位より季語以外の言葉が出しゃばった
こんな基準で決まったように感じます。
因みに私も2位の句が好みですね。
村上氏の元素記号や東国原氏の火山性微動を連想させる言葉選びが吊り革の師走を上手く立てていると思います。
最下位、確かに季語が動きますね。
ジュニア氏の和日傘の句のように言葉遊びを優先しすぎて季語を疎かにした印象があります。
いいねいいね
昨年に引き続き、当ブログにコメントお寄せいただきありがとうございます。
のんびりマイペースで今年も考察を載せていきますので、宜しくお願いします。
さて俳句ですが、たしかに(元素記号や火山性微動ほどの強烈さはないものの)ミッツの遠心力も科学用語路線ですね。全てに共通するのが、その無機質な科学用語にまつわる人々の様子が、俳句の行間から浮き上がってくるところが上手い。
最下位に沈んだとは言え、ノンスタ石田の句は、電車という無機質な物体・空間が、生身の人間を「吐く」と捉えた独特の視点は優れていると思います。なんだかジブリ映画みたいな、モノとヒトとの優しい共存とでも言いますか。
今回の志らくのようなありきたりの俳句より、何倍も深みがあるので、これからも頑張って頂きたい。
いいねいいね