憲法学者の7割が自衛隊は違憲だとしている
このフレーズを耳にしたことがある人もいるだろう。
自衛隊は違憲だから、学者の多くは改憲すべきだと思っていないだろうか?
だが実は、殆どの人がこの数字を誤解している。
違憲とした学者の9割は、憲法改正が不要と主張しているのだ
えええっ。どういうこと?
ということで、クラスター分析した結果をご紹介。
Raw Data Source: 朝日新聞が学者に実施したアンケート(2015年6月30日回答)
クラスター分析結果 #1: 自衛隊と改憲の関係性
縦軸: 自衛隊/横軸: 改憲 | N. 必要なし | Y. 必要あり | Z. 無回答その他 | 総計 |
A. 違憲である | 39 | 3 | 42 | |
B. 違憲の可能性 | 15 | 2 | 17 | |
C. 合憲の可能性 | 5 | 1 | 6 | |
D. 合憲 | 9 | 2 | 8 | 19 |
Z. 無回答 | 1 | 1 | ||
総計 | 68 | 5 | 12 | 85 |
憲法などを専門にする学者122名から回答を得られたが、そのうち実名回答したのは85名。
実名回答していない学者は、各質問のどれに回答したか分からないので、クラスター分析できないため、対象から外している。
まぁ、実名ではなく匿名回答した人は、学者として自信がない可能性もあり、実名回答した人だけに絞ってもいいだろう。学者なんだから、論文発表するようにアンケートにも実名回答すればいいのにねぇ。
閑話休題。
分かりやすくすると、こういうことだ。
青系グループは「自衛隊容認派」で31.8% (27名)。自衛隊が合憲だと考えている学者に加え、違憲なので改憲した方が良いと考えている学者を合わせた数字だ。
オレンジ系グループは「自衛隊否定は」で67.1% (57名)。自衛隊が違憲で改憲不要、または改憲すべきか態度を示していない学者を合わせた数字だ。
グレーは「不明」で1.2% (1名)。自衛隊の合憲・違憲についても、改憲の要否についても無回答なので、学者としてやる気を感じられない。
自民党の詭弁
学者の7割が自衛隊を違憲と言っているので、改憲すべきだ
自民党はこのアンケート結果を基に、このように主張した。
だが実は、
憲法と自衛隊法にギャップがあるので、変えるべきは憲法ではなく自衛隊法だと考える学者が2/3以上いる
これが正しい数字の読み方だ。
自衛隊はA. 違憲 or B. 違憲の可能性と回答したのは、69% (85名中59名) だ。
ところが、自衛隊が違憲と見做しているにも関わらず、改憲は不要 or 不明と回答したのは、67.1% (85名中57名) もいる。
もっと突っ込んで言うと、
自衛隊は違憲なので、改憲しなければならないと考える学者は、たった2.4% (85名中2名) しかいない
ということだ。2.4%の学者の意見を基に、自民党が正当性を訴えるのは、かなり厳しい。。。
クラスター分析結果 #2: 自衛隊と集団安保法の関係性
縦軸: 自衛隊/横軸: 集団安保法 | A. 違憲である | B. 違憲の可能性 | D. 合憲 | Z. 無回答 | 総計 |
A. 違憲である | 42 | 42 | |||
B. 違憲の可能性 | 16 | 1 | 17 | ||
C. 合憲の可能性 | 6 | 6 | |||
D. 合憲 | 8 | 8 | 2 | 1 | 19 |
Z. 無回答 | 1 | 1 | |||
総計 | 72 | 10 | 2 | 1 | 85 |
続いて、自衛隊の合違憲性と、集団安保法をクロス分析してみた。
集団安保法をD. 合憲と見做したのは、わずか2% (85名中2名) しかいない。しかも、2名とも自衛隊は合憲派だ。
自衛隊が合憲が違憲かの見解に関わらず、集団安保法はA. 違憲 or B. 違憲の可能性というのが、一般的な考え方のようだ。
各政党の考えにマッピングすると…
実名回答した学者85名をタイプ分けし、各政党の考え方にマッピングしてみた。やや強引な分け方だと承知の上だが、分かりやすいステレオタイプ的に。
人数 (割合) | 自衛隊の存在 | 憲法9条改正 | 集団安保法 | |
A: 共産党支持 (平和・護憲主義者) |
54名 (63.5%) | 違憲 (の可能性) |
不要 | 違憲 |
B: 社民党支持 (集団安保反対・事なかれ主義) |
14名 (16.5%) | 合憲 (の可能性) |
不要 | 違憲 (の可能性) |
C: 立憲民主党支持 (専守防衛のみ容認と明記) |
2名 (2.4%) | 合憲 (の可能性) |
必要 | 違憲 |
2名 (2.4%) | 違憲 (の可能性) |
必要 | 違憲 | |
D: 自民党支持 (集団安保合憲・改憲) |
2名 (2.4%) | 合憲 | 必要 (の可能性) |
合憲 |
E: 改憲要否不明 | 3名 (3.5%) | 違憲 | 不明 | 違憲 |
6名 (7.1%) | 合憲 | 不明 | 違憲 (の可能性) |
|
1名 (1.2%) | 合憲 | 不明 | 不明 | |
1名 (1.2%) | 不明 | 不明 | 違憲 (の可能性) |
政党イメージについて補足しておくと、
A: 共産党支持 (平和・護憲主義者): 63.5%
自衛隊は違憲で、集団安保も違憲。でも憲法は変えるべきではない。つまり自衛隊法を変えて、武力を放棄しましょう、という考え方だ。
国際政治上、この考え方はユートピアというか、お花畑としか言いようがない。理想として掲げる分にはいいが、現実論としてこれでは立ち行かないのは歴史が証明している。
ということで、私個人の結論だが、
憲法学者は違憲・合憲の判定はできるが、改憲・護憲のあるべき論に向いてない
B: 社民党支持 (集団安保反対・事なかれ主義): 16.5%
自衛隊は合憲 (の可能性) だが、集団安保反対だし、護憲。つまり憲法には触らず、これまでのやり方をそのまま続けておけば、今まで通り平和は保たれるという発想だ。
戦争体験のある世代には多いのかもしれないが、日米安保を維持するアメリカ側のメリットが徐々に低下している昨今、事なかれ主義はそう長くは続かないのではないか?
やはり法学者というのは、先例主義の思考が多いので、新たな環境の変化を見越して先手を打つという発想がない気がする。
C: 立憲民主党支持 (専守防衛のみ憲法に明記すべき): 4.8%
集団安保には反対だが、専守防衛 (個別的自衛権) の範囲内であれば自衛隊OK。現在の憲法は解釈論で意見が分かれやすいので、きちんと専守防衛に限定して明記すべきだ、という考え方。
自衛隊の存在は容認しつつ、暴走しないようにシビリアンコントロールを利かせようというわけだ。
立憲民主党は2017年10月の衆議院選挙で野党第1党に躍進したが、憲法学者の意見は世論とはズレているということですな。
D: 自民党支持 (集団安保の合憲性を高めるためにも改憲を): 2.4%
集団安保法が合憲だと認めているのは、85名中2名しかいない。自衛隊は合憲だけれども、より明確に合憲性を担保するために、9条を改憲しようという、The 自民党の発想だ。
残念ながら憲法学者の間では、この考え方は超マイナーらしい。
E: 改憲要否不明: 13.0%
自衛隊の合憲性については意見が分かれるものの、集団安保法は違憲。ただし、9条改正については白黒ハッキリさせていない。こういう曖昧な人が一番困るんだよなぁ。でもまぁ、逆に言うと改憲すべきかどうかの判断は、憲法学者のテーマというより、国際政治・安全保障の学者と論ずべきテーマだったりするので、こういう態度不明な方がいいのかもしれない。
誰がどのタイプなの?
実名回答者85名を上記のタイプ別に列記しておく。
A: 共産党支持 (平和・護憲主義者): 63.5%
- 清田雄治 (愛知教育大学)
- 上村貞美 (香川大学)
- 青井未帆 (学習院大学法科大学院)
- 池端忠司 (神奈川大学)
- 柳井健一 (関西学院大学)
- 永田秀樹 (関西学院大学法科大学院)
- 木下智史 (関西大学)
- 吉田栄司 (関西大学)
- 孝忠延夫 (関西大学)
- 村田尚紀 (関西大学)
- 斉藤小百合 (恵泉女学園大学)
- 渡辺 洋 (神戸学院大学)
- 上脇博之 (神戸学院大学)
- 植村勝慶 (国学院大学)
- 稲 正樹 (国際基督教大学)
- 日笠完治 (駒沢大学)
- 武永 淳 (滋賀大学)
- 田島泰彦 (上智大学)
- 内藤光博 (専修大学)
- 石村 修 (専修大学)
- 畑尻 剛 (中央大学)
- 斎藤一久 (東京学芸大学)
- 加藤一彦 (東京経済大学)
- 佐々木弘通 (東北大学)
- 宮井清暢 (富山大学)
- 本 秀紀 (名古屋大学)
- 常岡(乗本)せつ子 (フェリス女学院大学)
- 藤野美都子 (福島県立医科大学)
- 志田陽子 (武蔵野美術大学)
- 宮地 基 (明治学院大学)
- 浦田一郎 (明治大学)
- 近藤 敦 (名城大学)
- 渋谷秀樹 (立教大学法科大学院)
- 市川正人 (立命館大学)
- 小松 浩 (立命館大学)
- 石埼 学 (龍谷大学)
- 今関源成 (早稲田大学)
- 中島 徹 (早稲田大学)
- 水島朝穂 (早稲田大学法学学術院)
以上の39名は、自衛隊と集団安保法を明確に「違憲」と表明している学者たちだ。
- 塚本俊之 (香川大学)
- 長岡 徹 (関西学院大学)
- 松井幸夫 (関西学院大学)
- 髙作正博 (関西大学)
- 植木 淳 (北九州市立大学)
- 平地秀哉 (国学院大学)
- 大津 浩 (成城大学)
- 館田晶子 (北海学園大学)
- 右崎正博 (独協大学)
- 實原隆志 (長崎県立大学)
- 阪口正二郎 (一橋大学)
- 金井光生 (福島大学)
- 若尾典子 (佛教大学)
- 岡田信弘 (北海道大学)
- 諸根貞夫 (龍谷大学法科大学院)
以上の15名は、自衛隊が「違憲の可能性がある」、集団安保法を明確に「違憲」と表明している学者たちだ。自衛隊が違憲なのか合憲なのか、ややお茶を濁しているのが自信のなさを感じられる。ハッキリすればいいのにねぇ。
B: 社民党支持 (集団安保反対・事なかれ主義): 16.5%
続いて、自衛隊は「合憲」または「合憲の可能性がある」としながらも、集団安保法は「違憲」または「違憲の可能性がある」としている学者たち。改憲は不要と考えている。
- 野坂泰司 (学習院大学法科大学院)
- 井上典之 (神戸大学)
- 木下昌彦 (神戸大学)
- 小島慎司 (上智大学)
- 長谷部恭男 (早稲田大学)
以上の5名は、明確に自衛隊を「合憲」、集団安保法を「違憲」と言い切っている。潔くて分かりやすい。
- 田近 肇 (岡山大学)
- 山崎友也 (金沢大学)
- 片桐直人 (大阪大学大学院)
- 山元 一 (慶応大学)
以上の4名は、明確に自衛隊を「合憲」としているが、集団安保法は「違憲の可能性がある」とお茶を濁している。まぁ憲法学者の中には、9条以外が専門分野の人(例えば基本的人権、メディア、公職選挙法など)もいるので、集団安保まで踏み込んでジャッジできなかったのかもしれない。
- 松本和彦 (大阪大学)
- 小泉良幸 (関西大学)
- 林 知更 (東京大学)
- 甲斐素直 (日本大学)
- 君塚正臣 (横浜国立大学)
以上の5名は、自衛隊は「合憲の可能性がある」とお茶を濁しているが、集団安保法は明確に「違憲」と言い切っている。
C: 立憲民主党支持 (専守防衛のみ憲法に明記すべき): 4.8%
自衛隊の合違憲性については意見が分かれるが、集団安保法には反対であり、改憲して自衛隊の役割についてハッキリさせるべし、という考え方だ。
- 吉川和宏 (東海大学)
- 宮原 均 (東洋大学)
以上の2名は、自衛隊が「違憲の可能性」とお茶を濁した上で、集団安保法は「違憲」と明確に言い切り、改憲の必要性を訴えている。枝野さんあたりの考え方に近そうだ。
- 齊藤芳浩 (西南学院大学)
以上の1名は、自衛隊が「合憲の可能性」とお茶を濁した上で、集団安保法は「違憲」と明確に言い切っている。
- 小林 節 (慶応大学)
以上の1名は、自衛隊が「合憲」、集団安保法が「違憲」と明確に言い切りすがすがしい。改憲の必要性を訴えている。
ご存じの方もいるかもしれないが、小林節教授は2016年の参院選に出馬し、この意見を世に訴えかけるという行動にも出ている。慶應の法学部では小林節のゼミは人気で、優秀な学生が集まっていた(過去の話なので現在は分からないが)。
D: 自民党支持 (集団安保の合憲性を高めるためにも改憲を): 2.4%
- 井上武史 (九州大学大学院)
以上の1名は、自衛隊も集団安保法も「合憲」と明確に言い切っているが、改憲の要否については「無回答その他」を選んでいる。そもそも合憲なら改憲しなくてもいいのかもしれないし、合憲だけど人によって解釈がブレないように改憲した方がいいのかもしれない。迷ったのではなかろうか?
- 浅野善治 (大東文化大学大学院)
以上の1名は、自衛隊も集団安保法も「合憲」と明確に言い切り、かつ「改憲は必要」とも言い切っている。すがすがしいくらいに自民党の考え方と合致している。
逆に言うと、85名もいる学者のうち、自民党の考え方にピタっとはまるのは1名だけ、という現実。
E: 改憲要否不明: 13.0%
- 榎 透 (専修大学)
- 玉蟲由樹 (日本大学)
- 後藤光男 (早稲田大学)
以上の3名は、自衛隊も集団安保法も「違憲」と言い切っているが、改憲の要否だけは無回答。もしかしたら、自衛隊法を改正するのが先決と考えているのかもしれないため、Aの護憲派なのかもしれないが、無回答なので判断がつかない。
- 高田 篤 (大阪大学)
- 稲葉実香 (金沢大学法科大学院)
以上の2名は、自衛隊は「合憲」、集団安保法は「違憲」とそれぞれ言い切っているが、改憲の要否だけは無回答。もしかしたらBの護憲派なのかもしれないが、判断つかず。
- 曽我部真裕 (京都大学)
- 松原光宏 (中央大学)
- 尾形 健 (同志社大学)
- 鈴木 敦 (山梨学院大学)
以上の4名は、自衛隊は「合憲」と言い切っているが、集団安保法は「違憲の可能性」とお茶を濁し、改憲の要否は無回答。
- 上田健介 (近畿大学)
以上の1名は、自衛隊は「合憲」と言い切っているが、改憲要否と集団安保法については「無回答その他」を選んでいる。
- 江島晶子 (明治大学)
以上の1名は、集団安保法を「違憲の可能性」とお茶を濁し、自衛隊と改憲要否については「無回答その他」を選んでいる。学者としてやる気があるのかとツッコミを入れたくなってしまった…
未回答、または匿名回答は誰なのか?
実は朝日新聞のアンケートは、209名に送付していて、約4割は未回答、約2割は匿名回答、残りの約4割=85名が実名回答している。
実名回答者は勇気があるわけで、匿名回答者の方がどうかと思うわけなんだよね。そして未回答も多すぎで、学者として仕事する気があるのか?と言いたくなる。
そこで、Wikipedia上で「憲法学者」として分類されているにも関わらず、今回のアンケートに実名回答していない人々もリストアップしておこう。
- 青山武憲 (日本大学教授 慶應義塾大学卒業 日本大学大学院博士課程)
- 愛敬浩二 (名古屋大学教授 早稲田大学大学院博士課程修了)
- 蟻川恒正 (日本大学法科大学院教授 東京大学卒業)
- 安念潤司 (中央大学大学院法務研究科教授 弁護士 東京大学卒業)
- 飯田稔 (亜細亜大学教授 中央大学卒業 中央大学大学院博士課程)
- 飯野守 (文教大学教授 青山学院大学卒業 青山学院大学大学院博士課程)
- 石川健治 (東京大学教授 東京大学卒業)
- 石田榮仁郎 (近畿大学教授 早稲田大学大学院博士課程)
- 岩切紀史 (宮崎産業経営大学教授 東京大学卒業 東京大学大学院博士課程 元自治官僚)
- 植野妙実子 (中央大学教授 中央大学大学院修士課程修了 エクス・マルセイユ第三大学博士課程修了)
- 上田正一 (近畿大学豊岡短期大学学長 近畿大学卒業)
- 内野正幸 (中央大学法科大学院教授 元筑波大学教授 東京大学卒業)
- 浦部法穂 (神戸大学名誉教授 元名古屋大学教授 弁護士 東京大学卒業)
- 遠藤比呂通 (弁護士 元東北大学助教授 東京大学卒業)
- 大石眞 (京都大学教授 東北大学卒業)
- 大隈義和 (京都女子大学教授 九州大学名誉教授 九州大学卒業)
- 大沢秀介 (慶應義塾大学教授 慶應義塾大学大学院博士課程 ハーバード大学LLM)
- 北川善英 (横浜国立大学教授 名古屋大学大学院博士課程)
- 木村草太 (首都大学東京准教授 東京大学卒業)
- 木村俊夫 (熊本大学法学部教授 元九州国際大学教授 九州大学大学院博士課程)
- 工藤達朗 (中央大学教授 中央大学大学院修士課程修了)
- 黒川伸一 (旭川大学准教授 中央大学大学院博士課程)
- 小泉洋一 (甲南大学教授 大阪大学卒業 大阪大学大学院博士課程)
- 呉煜宗 (世新大学教授 東北大学大学院博士課程修了)
- 駒村圭吾 (慶應義塾大学教授 慶應義塾大学卒業 慶應義塾大学大学院博士課程)
- 小森義峯 (元国士舘大学教授 元京都産業大学教授 京都帝国大学卒業)
- 小山剛 (慶應義塾大学教授 慶應義塾大学大学院博士課程)
- 小山廣和 (明治大学教授 明治大学卒業 明治大学大学院修士課程修了)
- 佐藤薫 (大阪大学大学院招へい教員/研究員)
- 佐藤修一郎 (東洋大学法科大学院教授 中央大学大学院博士課程)
- 佐藤信行 (中央大学法科大学院教授 中央大学大学院博士課程)
- 佐藤美由紀 (杏林大学准教授 東京大学大学院博士課程修了)
- 宍戸常寿 (東京大学准教授 東京大学卒業)
- 初宿正典 (京都大学教授 京都大学卒業 京都大学大学院博士課程)
- 清野幾久子 (明治大学教授 明治大学卒業 明治大学大学院博士課程)
- 鈴木秀美 (大阪大学大学院高等司法研究科教授 慶應義塾大学卒業 慶應義塾大学大学院博士課程)
- 只野雅人 (一橋大学教授 一橋大学大学院博士課程修了)
- 立山紘毅 (山口大学教授 名古屋大学大学院博士課程)
- 竹宮崇 (松山大学教授 九州大学大学院博士課程)
- 辻村みよ子 (東北大学教授 一橋大学大学院博士課程)
- 土屋英雄 (筑波大学教授 元神戸大学教授 東京大学大学院博士課程)
- 常本照樹 (北海道大学教授 北海道大学大学院博士課程修了)
- 土井真一 (京都大学教授 京都大学卒業)
- 戸波江二 (早稲田大学教授 東京大学大学院博士課程)
- 中山勲 (元大阪大学教授 大阪大学卒業)
- 西原博史 (早稲田大学教授 早稲田大学大学院博士課程)
- 糠塚康江 (東北大学教授 一橋大学大学院博士課程)
- 橋本基弘 (中央大学教授 中央大学大学院博士課程)
- 浜谷英博 (三重中京大学 名誉教授)
- 日比野勤 (東京大学教授 東京大学卒業)
- 前田徹生 (桃山学院大学教授 桃山学院大学学長 上智大学大学院修士課程修了)
- 松井茂記 (ブリティッシュコロンビア大学教授 大阪大学名誉教授 京都大学卒業 京都大学大学院修士課程修了 スタンフォード大学ロースクールJ.S.D.)
- 松田聰子 (桃山学院大学教授 上智大学大学院博士課程)
- 南野森 (九州大学准教授 東京大学大学院博士課程)
- 棟居快行 (大阪大学教授 元北海道大学教授 元神戸大学教授 東京大学卒業)
- 毛利透 (京都大学教授 東京大学卒業)
- 百地章 (日本大学教授 静岡大学卒業 京都大学大学院博士課程)
- 矢島基美 (上智大学教授 上智大学大学院博士課程)
- 安西文雄 (九州大学教授 東京大学大学院博士課程修了)
- 渡邉康行 (一橋大学教授 東京大学大学院博士課程)
ちなみに、Wikipedia上には物故の憲法学者や高齢の(元)憲法学者も載っていたので、アンケート実施年時点で70歳に達している方または物故の方は、アンケートを受け取っていない可能性が高いので、リストアップから除外した。
大学によっては定年が65歳だったり68歳だったりするので、上記のリストの中には既に退職していてアンケートを受け取っていない方もいる点、留意頂きたい。
また、憲法学者といっても信教の自由や表現の自由など、憲法9条を専門としていない人も含まれるため、アンケートを受け取っていない方もいるかもしれない。
ここまで慎重にExcuseしておいてなんだが、
木村草太、若手の憲法学者としてTVに出まくりなのに、実名回答してないの?
とだけツッコミ入れておきたい。
上記リストで名前を赤太文字にハイライトした学者は、「立憲デモクラシーの会」の呼びかけ人である。
安倍政権の集団安保法に真っ向から対立して非難している学者の団体なので、護憲の朝日新聞がアンケートを送付していないとは思い難い。
最後に、私自身の意見は?
他人ばかり批判するのもフェアではないので、私自身の立場も明確にしておこう。
自衛隊は現在違憲状態。しかし自衛隊は必要。なので、法的正当性を与えるためにも憲法9条は改正すべき。
自衛隊が違憲なのに、改憲せずに集団安保法を成立させてしまったので、政治プロセスも違憲。
集団安保を前提とした9条の改正には反対。なぜならば、日米同盟をアメリカ側から破棄される将来リスクがあるため。アメリカの政策の変更で日本国憲法を再び改正しなければならない、というのはおかしな話。
そのため、9条改正の際には、集団安保 or 個別自衛権のみを時代・世界情勢に応じて柔軟に選択できる余地を残すべき。
日米同盟をアメリカ側が破棄する将来リスクについては、また別の機会にブログに書こうかなと思っているので、お楽しみに。
今の自衛隊は合憲だけど改憲必要って言ってる人が一番のお花畑だよ
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